鉄筋コンクリート造(RC造)と木造住宅を比較してみよう
- 耐震性・耐火性
- コストパフォーマンス
- デザイン性
上記のテーマから木造と鉄筋コンクリート造(RC造)を比較して見ます。
耐震性・耐火性
日本に住む上で一番気にしなくてはならないのは地震です。
そもそも、日本は地震大国。
今後も「南海トラフ巨大地震」の発生が 想定されていますが
世界的にみて日本は地震の多い国なのでしょうか。
マグニチュード5.5以上の地震が年間に起きた回数(1980年〜2000年の統計による)
順位 | 国 | 回数/年 | 面積 平方km | 面積順位 |
---|---|---|---|---|
1位 | 中国 | 2.1 | 9,596,961 | 4位 |
2位 | インドネシア | 1.62 | 1,904,569 | 14位 |
3位 | イラン | 1.43 | 1,648,195 | 17位 |
4位 | 日本 | 1.14 | 377,915 | 61位 |
5位 | アフガニスタン | 0.81 | 652,230 | 40位 |
6位 | トルコ | 0.76 | 783,562 | 36位 |
7位 | メキシコ | 0.76 | 1,964,375 | 13位 |
8位 | インド | 0.62 | 3,287,263 | 7位 |
9位 | パキスタン | 0.62 | 796,095 | 35位 |
10位 | ペルー | 0.62 | 1,285,216 | 19位 |
参考:世界報告書 災害リスクの軽減に向けて
http://www.undp.or.jp/publications/pdf/RDR_ES_J.pdf
196ヶ国あるな中で日本は第4位!
鉄筋コンクリート造(RC造)と木造住宅ではどちらが耐震性があるのか
重量があるため、地震の際の揺れは大きくなりますが、倒壊しにくい構造です。
阪神大震災の際にも、新耐震基準に基づいた鉄筋コンクリート造の建物の被害はわずかでした。
一般財団法人日本耐震診断協会:建物の構造と耐震性の関係は?
もちろん、地震に強い木造住宅はできていますが
今現在では、鉄筋コンクリート造(RC造)の方が耐震性が優れているのではないでしょうか。
火災保険の金額からみる耐火性
どちらが耐火性に優れているか。
それは火災保険の金額からわかります。
保険会社は火災に対してお金を払いますから
より燃えにくい建築物は保険料が安く、燃えやすい建築物は保険料が高くなります。
鉄筋コンクリート造(RC造)と木造住宅ではどちらが保険料が安い?
- コンクリート造マンション、耐火建築物の共同住宅
- コンクリート造建物、コンクリートブロック造建物、レンガ造建物、石造建物、鉄骨造建物、耐火建築物・準耐火建築物・省令準耐火建物
- M構造・T構造いずれでもないもの
保険には基準があり、上記の順で保険料が安くなります。
鉄筋コンクリート造(RC造)と一般的な木造住宅では「鉄筋コンクリート」の方が保険料が安い
鉄筋コンクリート造(RC造)と省令準耐火建物の木造住宅は保険料が一緒
鉄筋コンクリート造(RC造)は1000度の温度で2時間さらされてもコンクリートの強度は変わらないと言われています。
鉄筋コンクリート造(RC造)が火災に強いことは保険会社が証明しています。
コストパフォーマンスからみる鉄筋コンクリート造(RC造)と木造住宅
木造住宅は価格が安い!
みなさんそう思っているのではないでしょうか。
使用する木材によって差は出てきますが、基本的には木造住宅の方が
建築費が安くなるのは確かです。
住宅法廷耐用年数から見る価格
しかし、法定耐用年数では、木造住宅が22年、鉄骨造住宅が34年、鉄筋コンクリート住宅が47年と
耐用年数では鉄筋コンクリート住宅が一番長持ちすると法律によって定められています。
耐用年数1年あたりの坪単価価格は、木造住宅で2.5万円、鉄骨造住宅で2.1万円、鉄筋コンクリート住宅で1.7万円となります。
鉄筋コンクリート住宅の単年坪単価価格は、木造住宅の単年坪単価価格よりもなんと32%も安いのです。
家仲間コム:鉄筋コンクリート住宅は安い?鉄筋コンクリート住宅の坪単価価格を徹底比較
初期のコストは木造の方が安くすみますが、
資産としては鉄筋コンクリート造(RC造)の方が優れています。
デザイン性の比較
プロのたちの間でも
鉄筋コンクリート造(RC造)の方がデザイン性が高い!
木造住宅の方がデザイン性が高い!
両方の意見があります。
その理由はデザイン性という言葉の捉え方の違いです
木造住宅の方が改築や増築が簡単です。
鉄筋コンクリート造の方が1mmから設計ができ、大きなガラス張りや広い空間が作れる。
個人的な意見としてはデザイン性が「自由」と考えたら
鉄筋コンクリート造(RC造)の方がデザイン性が高いと思います。
もちろん、伝統的な日本家屋やクラシックな洋風住宅などは
木造の方がいいと思いますが、デザイン性は好みの問題になってきますね。
まとめ
どうしても、値段の安さから「木造」を選ぶ方が多いですが
「コンクリート住宅は1世紀以上耐える」と言われるように
将来的な値段は鉄筋コンクリート造の方が高いのではないでしょうか。
また、耐震性や耐火性
好きなデザインの実現など
鉄筋コンクリート造の優れた部分を
ぜひ、皆様の「夢の家」の中に鉄筋コンクリート造(RC造)の選択肢を入れてください。
こんな、鉄筋コンクリート造(RC造)贔屓な記事は
鉄筋コンクリート造(RC造)の強い建築事務所だからするんだろうと
思われるかと思いますが、
私たちは鉄筋コンクリート造(RC造)が優れていると考えるから
鉄筋コンクリート造(RC造)をメインとした事業を行なっております。
今後も遮音性や熱伝導率、床や建築物の高さなどの比較を追加していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。